マドリードのマフレ財団

展覧会:シャガール。自由を求める叫び

展覧会 - 絵画
Madrid

ベラルーシ出身の画家マルク・シャガールは、前衛芸術のどの分類にも縛られない巨匠でした。彼は恵まれた環境にあったものの、同時に、「激動の20世紀の目撃者」としてのトラウマも背負っていました。この展覧会には160点を超える彼の絵画作品と約100点の文書(その多くが未公開)が展示されており、そうした芸術を通じて画家シャガールの歴史的な旅をたどることができるほか、「平等」「寛容」「人権」といったものに対する彼の確固とした決意をはっきりと読み取ることができます。

この展覧会は、マフレ財団がフランスの二つの美術館(ルーベのラ・ピシーヌ=アンドレ・ディリジャン工芸美術館とニースの国立マルク・シャガール美術館)と協力し、開催に至ったものです。彼の無条件の理想主義、世界平和への希求、そして、そうしたものから派生する社会政治的な意味合い、といった観点からシャガールにアプローチするものとしては初めての展覧会となっています。明確な政治・社会意識をもっていたこの芸術家は、具象表現を決して放棄しなかった一方、現実と想像を混合することが常でした。白ロシア(今日のベラルーシ)にユダヤ系として生まれ、画家になった当初はロシア革命とも密接に関係していた一人の男の濃厚な道のりを鑑みれば、絵画における彼の特殊性は、同時に「表現の拡声器」でもあったのです。ところが彼は、芸術と自身の人生のためにパリに移り、その後、米国に亡命します。そしてこの亡命が彼の作品に大きな足跡を残すことになります。今回の展覧会では、その「足跡」を確認することができるでしょう。

展覧会:シャガール。自由を求める叫び


マフレ財団のレコレトス展示室

Paseo de Recoletos, 23

28004  Madrid, マドリード  (マドリード自治州)

月曜(祝日を除く)14:00~20:00。
火曜~土曜 11:00~20:00。
日曜・祝日 11:00~19:00。

*情報は変更される可能性があります