マドリードのエル・コルテ・イングレス

エル・コルテ・イングレス:スペインを象徴するデパート

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80年超の歴史をもつエル・コルテ・イングレスは、スペインのショッピングセンターを代表する旗艦的な存在です。同デパートの各店舗は通常、街の中心部に建つ大きな建物の中に入っており、国内のどの主要都市でも見かけることができます。そうした店舗では、ファッションやアクセサリーから、幅広い文化的オファー、最新かつ最先端のテクノロジー機器、装飾品・日用品、自社のグルメスーパーマーケットに至るまで、あらゆるものが手に入ります。一部の店舗には、展示会用のスペース、厳選された製品を取りそろえた美食エリア、パノラマビューを望めるレストランやテラスなどが設置されています。同デパートが掲げる、顧客満足度を徹底的に追及したサービスを提供するという方針、および、実店舗とオンライン世界を統合するオムニチャネルへの取り組みは、よく知られています。

スペインの大都市で街巡りをすると、必ずといっていいほどコルテ・イングレスに出くわすため、そこでショッピングをしたり、ゆったりとすてきな時間を過ごすことができます。総じて、店舗内には香水、高級アクセサリー(カルティエ、ブルガリ、ディオールなど)、高級ジュエリー、高級時計に特化した広いスペースがあり、また、その他の階では、国内外ブランドのファッション、美容、文化的な製品、旅行会社、スポーツ用品などを取り扱っています。「エル・コルテ・イングレス」という名称は、1890年にマドリードで開業した小さな仕立て屋に由来します。時が経つにつれ、同社は強大な企業グループへと成長し、またヨーロッパ中の百貨店のリーダーにまで上りつめました。全国各地に1,700店舗を超える商業施設を展開するほか、活動内容の多様化を図るとともに持続可能性にも真剣に取り組んでいます。エル・コルテ・イングレスの各店舗では、仮想現実を体験したり、パーソナルショッパーからアドバイスを受けたり、「グルメ・エクスペリエンス」コーナーで高級食材を味わったりすることができます。たとえば、マドリード市内にあるエル・コルテ・イングレスのカステジャーナ店では、著名なシェフ、ダビス・ムニョスがオーナーを務めるミシュランの一つ星レストラン「RavioXO」がグルメコーナーに店を構えています。文化的なものが好きな方は、年間およそ2,000回も開催されている無料イベントのプログラムを利用するのもよいでしょう。そうしたイベントには、本の紹介、演奏会、会議、ワークショップ、映画上映などが含まれます。

エル・コルテ・イングレス:スペインを象徴するデパート