マラガのピカソ美術館の第12展示室

ピカソを感じるマラガ:この天才の死を記念するイベントが彼の生まれ故郷で行われます

Málaga

パブロ・ピカソの作品の大ファンが2023年に絶対に訪れるべき旅行先といえば、魅力を放ってやまない町マラガでしょう。世界的に有名な革命的芸術家を生んだこの町では、没後50周年を迎えるこの芸術家の姿に迫ってもらおうと、展覧会をはじめ、あらゆる種類のエクスペリエンスやアクティビティが用意されています。それ以外の方法など考えられません。マラガは、世界でもっとも名の知れた「息子」を祝福しようとしているのです。

主な展覧会

マラガでは、重要な展覧会を通じて「ピカソの年」を祝います。会場となるのは、この芸術家に特に密接に関連している2つの文化センターです。まず、マラガのピカソ美術館では「ピカソ:身体と物質」展および「ピカソの響き」展が開催されます。一方で、ピカソ生家美術館では「パブロの時代」展および「ピカソの姿」展が企画されています。こうした一連の企画への参画を予定しているのは前述の美術館だけではありません。ホルヘ・ランド美術館、王立サン・テルモ美術アカデミー、マラガ音楽博物館など、市内のさまざまな文化センターでも展覧会や会議、コンサートといったアクティビティが開催され、自由に参加していただけます。

マラガのピカソ美術館の外観

多種多様なエクスペリエンス

レストランのメニューに、ピカソにインスピレーションを受けた料理が載っていたとしたら?それとも、この画家の幼少期にまつわる場所をテーマにした写真コンテストに応募してみますか?展覧会以外のこうしたアクティビティは、地中海に面したこの町で2023年に向けて企画されているイベントほんの一部です。 その中には、ピカソから着想を得た没入型の仮想空間のほか、ピカソに関連する会議やコンテスト、コンサートに地球上の全人類があらゆるデバイスから参加できる立派なメタバースといったものも含まれており、マラガがそうしたものを生み出す世界初の目的地となることには驚くばかりです。これらは、テクノロジーを大々的に活用することでピカソをより近くに感じようとする試みといえます。

マラガのピカソ財団を訪れる観光客

象徴的な「ピカソのルート」

マラガ市が何年も前から催行している市内ツアーを利用すれば、1881年にマラガで生まれたこの芸術家の人生にゆかりの場所に立ち寄ることができます。このコースに参加すれば、この画家の幼少期における家庭環境や芸術的環境を目の当たりにすることができるため、彼の生い立ちや成功の過程をよりよく理解することにつながります。たとえば、ピカソの父親がマラガ美術学校でデッサンの助手を務め、市立美術館の学芸員でもあったという事実が、この画家の将来に大きく影響したことがわかるでしょう。

マラガにあるピカソ像

どのようなスポットがあるのでしょうか?ピカソの生家(現在は美術館になっています)、ピカソが洗礼を受けたサンティアゴ教会、旧サン・ラファエル小学校、遊び場にしていたメルセー広場、初期のデッサンや油絵に大きな影響を与えたラ・マラゲータ闘牛場はもちろん、ピカソ美術館はブエナビスタ宮殿内にある、230点超もの芸術作品を擁する美術館です。こちらから、この興味深いルートについての詳細情報を入手できます。 また、この記念日を祝うにあたっては、家族向けアクティビティの企画に加え、すべての情報が詰まった無料音声ガイドを用意したり、この画家の人生の一部を構成するスポットの案内板を刷新したりするなどの取り組みが進められてきました。なお、そうしたスポットには、幼少期ゆかりの場所もあれば、青年期にマラガを何度も訪れた際にまつわる場所もあります。

マラガにあるピカソ財団のファサード

これまでずっとピカソの世界に魅了されてきたという方は、ぜひともマラガにお越しください。この芸術家が手がけた絵画、スケッチ、素描、陶磁器が多数保存されています。その旅ではきっと、20世紀のアートシーンに革命をもたらした芸術家の人物像をより深く理解できるようになるはずです。また、彼の作品についても同様です。作品では、闘牛、ハト、地中海など、明らかに子ども時代の思い出に基づいたテーマが展開されているのですから。 「ほら、そこに、南に、マラガがある」と、フランス在住のピカソは自分の生まれ故郷への愛情を込めてそう繰り返したものです。決して忘れることのなかった故郷。

マラガ市の眺望
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