セビージャのスペイン広場にいる女性

スペイン南部のロードトリップ

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スペインの内陸部には訪問すべき目的地がたくさんあります。アンダルシア州の南部を車で旅することは忘れられない経験になるでしょう。以下で取り上げる都市部のロードトリップ案では、立ち寄って深く知る価値のある場所をいくつかご紹介します。 

セビージャ

オレンジの花の香りと特別な色に満たされた街セビージャが、あなたのお越しを今か今かと待っています。ここでは、路地を散策しながら、街のシンボルであるヒラルダの塔などの名所を訪れることができます。ヒラルダの塔とはサンタ・マリア・デ・ラ・セデ大聖堂の鐘楼のことで、その最上部からは独特の風景が見渡せます。大聖堂のすぐ近くにはレアル・アルカサルがあります。そこでは、14世紀へとタイムスリップできるだけでなく、いくつもの建築様式が混在する様子に驚かされることでしょう。典型的なアンダルシア料理を味わったりタパスを試したりするには、グアダルキビール川を渡り、その先にあるトリアナ地区に向かえばよいだけです。トリアナ地区は魅力と活気にあふれた場所です。セビージャで音楽を楽しむためのいちばんの方法はタブラオに入ることです。タブラオで最高のフラメンコを鑑賞し、それを堪能してください。また、きわめて近代的な建築物に触れたいならセビージャの「セタス」を見に行くのがおすすめです。訪問する時期によっては、この街の二大イベントに遭遇することになります。その二大イベントとは聖週間春祭りです。

セビージャの家並みの上にそびえる「ヒラルダの塔」の眺め

コルドバ

アンダルシア州の北部に目を転じると、セビージャとグラナダの間に、次の目的地であるコルドバがあります。この街では壮観なメスキータ=大聖堂を見学することができます。モニュメントが建ち並ぶ歴史地区全体が世界遺産に登録されています。そのため、ご予定には「路地の散策」も必ず含めるようにしてください。ローマ橋に着いたら、今度はその16個のアーチを通過しましょう。この橋は夜になると特別な魅力を放つほか、橋にはカラオーラの塔も併設されています。日中はカトリック両王のアルカサルを訪れるとよいでしょう。春にご旅行の場合は、街全体が花で彩られる伝統的なパティオ祭りに参加することができます。とはいえ、お祭りの雰囲気を味わえるのはパティオ祭りに限りません。さまざまな居酒屋ではフラメンコの芸術や音楽を日常的に楽しめます。ここではぜひ、フラメンキン(豚ロース肉を巻き、パン粉をまぶして揚げたもの)とサルモレホ(トマトを使った冷製スープ)を注文してください。この二品はコルドバの典型的な二大グルメとされています。

グアダルキビール川にかかるローマ橋の眺めとコルドバの壮観なメスキータ=大聖堂の眺め

ウベダ(ハエン県)

次の立ち寄り先はウベダです。この町はハエンから約56キロメートルのところにあります。オリーブの木に覆われた景色の中をドライブしていくと、ゆっくりと観光する価値のある、世界遺産の町ウベダに到着します。バスケス・デ・モリーナ広場を出発点に、次の訪問先であるエル・サルバドール礼拝堂に向かいましょう。宮殿に滞在することもできます。その宮殿とは、現在は観光パラドールとなっているオルテガ司教地方代理宮殿です。街歩きをするうちに、市内にあるルネサンス時代の遺産の保存状態がきわめて良好なことに気づくはずです。自分の目で見たものはすべて、すてきな記憶として残りますが、写真以外にも何か持ち帰りたいということであれば、ここではオリーブオイルや陶磁器でできた物品がもっとも一般的なお土産となっています。 

ハエン県ウベダにあるエル・サルバドール礼拝堂のパティオからの眺め

グラナダ

今回のルートを締めくくるべく、グラナダに向かいます。シエラ・ネバダを背景にたたずむこの都市は、旅のハイライトになるでしょう。この街では、あらゆる場所でアル=アンダルスの痕跡がはっきりと感じられます。まずは、随一の名所であるアルハンブラ宮殿を訪問しましょう。アルハンブラは、庭園、建造物およびパティオで構成される複合施設です。なかでも「ライオンの中庭」は特筆に値します。そのすぐ近くにはヘネラリフェ(ナスル朝の君主の別荘)もあります。サン・ニコラス展望台からは圧巻のパノラマビューを眺めることができます。大聖堂もまた、ぜひとも訪れたいモニュメントです。グラナダに残された豊富なモニュメントはもとより、ユネスコの世界遺産に登録されているアルバイシン地区もまた、散策する価値があります。

夕暮れどきのグラナダのアルハンブラ宮殿の眺め
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