セビージャのスペイン広場

フィクションの世界のスペイン

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想像にふけってみませんか。本を読んだり、映画を見たり、テレビゲームをしながら、「この場所はどこにあるのだろう」と一度は考えたことがあるはずです。あなたの想像力を駆使して、スペインでファンタジーのシナリオを再現してみませんか。魔法、異世界の存在、遠い銀河の風景など、限界を超えて、フィクションの中のスペインを旅して、想像を巡らせましょう。

恐竜の国ジュラシック・パーク

スペインでティラノサウルスを探すというわけではないのでご安心を。しかしラ・リオハでは恐竜が身近に感じられるかもしれません。ヨーロッパで最も重要な古代生物の足跡の化石があることをご存知でしょうか。大きな恐竜の足跡、泳いでできた傷、あるいは尾を引きずった跡などが、特にエンシソ市とシダコス市の間にある恐竜の通り道を示しています。古生物アドベンチャーパーク、遺跡群、数百万年前の住人の数々の彫刻が、ジュラシック・パークでの冒険を再現してくれます。

ラ・リオハ州エンシソの恐竜

カナリア諸島から他の銀河を求めて

カナリア諸島をよく知る人は、それぞれの島が小さな惑星のようだと言います。だからこそ、その火山起源の性質は、私たちの想像力で別の宇宙を描くために用意された真っ白なキャンバスのようなものなのかもしれません。例えば、タトゥイーンを連想させる場所はないでしょうか。ダゴバはどうでしょう。 コラレホ自然公園 (フエルテベントゥーラ島) の砂丘や、 ガラホナイ国立公園 ( ラ・ゴメラ島)、の神秘的なジャングルを訪れると、スター・ウォーズに出てくる惑星にいるような気分になります。ランサロテ島の火山や乾燥した地形には、チャルコ・デ・ロス・クリコスのような環境があり、まるで月を守っているかのようです。実際、スターウォーズ の惑星 ナブー は、セビージャのスペイン広場で撮影されました。

フエルテベントゥーラ島コラレホ自然公園の砂丘

ハリー・ポッターと魔法の図書館

偉大な図書館の扉の前にいる自分を想像してみてください。(心の中で)アロホモーラ!(※)と叫ぶと、知識への扉が開きます。驚くべき図書館にある何千冊もの独特な本は、私たちを神話のホグワーツ書店へと連れて行ってくれるかもしれません。まるで秘法のようなユニークな一冊であるレオナルド・ダ・ヴィンチのマドリードの古写本があるスペイン国立図書館や、フレスコ画の天井の下にある本棚が特徴的なエル・エスコリアル修道院の王立図書館のメインルーム、スペインで最も古い図書館のひとつであるサラマンカ大学の図書館、そして教会の身廊にあることが特徴のマドリードの宗教学校の図書館などが挙げられます。また、ハリー・ポッターのファンにおすすめなのが、バルセロナ自治大学が毎年開催する魔法使い市で、この魔法の世界を幻想的に再現しています。マグル(非魔法族)向け説明:鍵を開ける時に使う呪文です。

エル・エスコリアル修道院の図書館

古代ローマの物語

素晴らしいローマ映画の大作に何度も夢中になったことがあるのではないでしょうか。スペインにも同じような効果のある場所があります。メリダタラゴナ には有名な世界遺産があります。メリダは古代ローマ劇場で古典演劇祭が開催されることで有名です。毎年、エメリタ・ルディカが祝われ、剣闘士の戦い、軍団の行進、ローマの市場などが再現されています。また、タラゴナでは、ローマ時代の歴史を再現した祭りタラコ・ビバが開催されています。スタンリー・キューブリックが映画「スパルタカス」の一部をスペインで撮影したことをご存知でしょうか。

エクストレマドゥーラ州メリダのエメリタ・ルディカ

ウォーキング・デッド体験

ゾンビになって他の死者と歩き回るのは、案外楽しいものかもしれません。シッチェスでは毎年それが実現されるので、何も想像する必要はありません。人気の国際ファンタジー映画祭に合わせて開催されるゾンビ・ウォークには、仮装して参加するだけでOKです。

シッチェスのゾンビ・ウォーク

むかしむかし、ずっと昔に

これは最も古典的な物語の伝統的な始まりであり、スペインであなたが描く物語の出発点になるかもしれません。例えばセゴビアのアルカサルは、映画「白雪姫」の要塞のもとになったと言われています。このような国際的な視聴覚作品以外にも、スペインにはカタルーニャ地方の サン・ジョルディ祭 の起源にまつわる非常に有名な伝説があります。とある騎士が民衆と王女を恐ろしいドラゴンから解放し、剣でドラゴンを貫いたところ、獣の体から美しい赤いバラが生えてきたので、サン・ジョルディは王女に1本のバラを贈りました。この日に女性に赤いバラを贈る習慣があるのはこの伝説によるものです。バルセロナの街を歩けば、中心部でこの伝説を象徴するものを発見することができます。ヒント:ガウディの作品の中でも、市内で最も特徴的な建物の一つです。

セゴビアのアルカサル

ウィリー・ウォンカのチョコレート工場

このファンタジーは、甘いものが好きな人のための物語りですが、スペインには、すべてがチョコレートでできている場所はあるのでしょうか。あります。コルドバのルーテという小さな町では、1年の最後の四半期に、すべてがチョコレートでできている有名なキリスト降誕シーン(キリストの誕生を表現した模型)が準備されます。その大きさ(約60平方メートル)は圧巻で、キャラメルでできた川まであります。スペインには他にも有名なチョコレートスポットがあります。アリカンテ地区にある場所で、人気のあるトゥロンビリャホヨサチョコレート博物館などがあります。また、バルセロナ、サラゴサ、アストルガ(カスティージャ・イ・レオン州レオン市)などの都市では、チョコレートが主役の特別なルートやイベントが設けられています。

バルセロナのラ・ボケリア市場にあるチョコレートショップ

スマーフの村を歩く

スマーフを彷彿とさせる青い家々が並ぶ小さな村を想像できますか?実際にそんな村が存在します。それはアンダルシア州の南部、マラガ県にある世界で唯一の青い村を誇るフスカールです。その環境から、特に家族での自然散策におすすめです。

マラガのスマーフ村フスカール

ドラゴンの国

スペインでドラゴンの話をするときは、テレビドラマが想像力をかきたてます。「ゲーム・オブ・スローンズ」のファンであれば、バスク海岸のジオパーク(ギプスコア)の写真を見たら、同じバスク地方の海岸沿いにあるサン・ファン・デ・ガステルガチェ(ビスカヤ)にあるドラゴンストーン城に足を運びたくなることになるでしょう。バルデナス・レアレス自然公園でも同じような体験ができます。月面のような岩石層の上を、ドラマの中でドラゴンが飛び回っていたのです。しかし、スペインで最も有名なドラゴンは、バルセロナにいるということをご存知でしょうか。グエル公園、ではカラフルな爬虫類が訪問者を歓迎します。実はドラゴンは、ガウディが作品の中でよく使っていたモチーフなのです。

バルデナス・レアレスの土城
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